女性のいびきは更年期から急増!その理由と改善のための習慣

寝る仔犬

女性ホルモンの変化が呼吸に与える影響とは?

いびきといえば「太った中年男性」というイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし実は、閉経前後の女性にもいびきや睡眠時無呼吸症候群が急増します。
その背景には、女性ホルモンの変化が深く関わっています。
今回は、更年期女性にいびきが増える理由と、今からできる予防・対策についてお伝えします。
目 次

いびき&睡眠時無呼吸症候群

シーパップ

いびきは、鼻腔から気管支までの「上気道」が狭くなり、そこを空気が通る際に振動して起こります。

肥満の方がいびきをかきやすいのは、脂肪が気道を圧迫してしまうからです。

また睡眠時無呼吸症候群も、気道の狭さが原因となります。

一般的には、日本人男性の約9%、女性の約3%が睡眠時無呼吸症候群とされていますが、50歳以降では男女の割合がほぼ同じになります。

この症候群を放置すると寿命が短くなり、死因として多いのは心筋梗塞や脳梗塞です。

その理由は

理由

更年期女性にいびきが増える最大の理由は、女性ホルモン「プロゲステロン」の減少です。

プロゲステロンは呼吸中枢を刺激し、二酸化炭素への感受性を高めます。

これにより上気道が広がり、1回の呼吸で取り込める空気量が増えます。

閉経後はこのプロゲステロンが減少し、上気道が広がりにくくなり、いびきをかきやすくなってしまいます。

さらに女性は男性より顎が小さいため、仰向けで寝ると舌の根がのどに落ち込みやすく、気道がさらに狭くなる傾向があります。

まとめ

  • まとめ若い女性はいびきをかきにくいのは、プロゲステロンの呼吸中枢刺激作用のおかげ。

  • 更年期に入るとこの作用が弱まり、いびきや無呼吸が起こりやすくなる。

  • ただし、全員がそうなるわけではなく、他の要因(体型・筋力・姿勢など)も大きく関与する。

つまり、女性ホルモンだけが原因ではないため、生活習慣や筋力強化で予防の余地があるということです。

対策

対策完全に治る保証はありませんが、健康面でもメリットが多い習慣です。

年齢を問わず取り入れてみましょう。

  1. 脂肪コントロール
    気道を狭くしないために体脂肪を適正に保ちましょう。
    → 有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)
  2. 舌の筋肉を鍛える
    舌の根が落ち込むのを防ぐことで、気道を確保します。
    → 舌トレーニング(舌回し、舌突き出し運動など)
  3. 持久力運動で呼吸力強化
    更年期以降は肋軟骨や気管支軟骨が石灰化しやすく、呼吸が浅くなる傾向があります。
    → 水泳、ランニング、ウォーキング、深呼吸で肋骨をしっかり動かし、石灰化を予防。

※石灰化とカルシウムの関係については、別記事で詳しく解説します。

更年期のいびきは「仕方ないこと」ではありません。
生活習慣の工夫で、呼吸の質と健康を守っていきましょう。

更年期症状でお悩みの方はこちら⇦

大阪市西成区で姿勢や体をしっかり働けるようにしたい方へ

当院では、身体の不調を自律神経整体、脳活性セロトニン調律整体、体の歪み矯正、や栄養指導、運動指導に加えて生活習慣や環境の改善も含めたサポートを大切にしています。

ご相談はお気軽に!


参考:胸部での石灰化の好発部位
60才以上の胸部石灰化の好発部位