脂肪を燃焼させて痩せるには?

- update更新日 : 2025年05月06日
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皮下脂肪や内臓脂肪をエネルギーに変える
仕組みと効果的な減らし方

脂肪は単なる”蓄え”ではなく、体の中でエネルギー源として活発に動員される重要な物質です。

特に現代人の関心が高い「皮下脂肪」と「内臓脂肪」について、それぞれの燃焼メカニズムと、効率的に減らす方法をわかりやすく解説します。

脂肪細胞から脂肪酸が放出される仕組み(リポリシス)

ステップ脂肪分解(リポリシス)は、脂肪細胞内の中性脂肪(トリグリセリド)が、脂肪酸とグリセロールに分解され、血中に放出されるプロセスです。

 

 

ステップ別の流れ

  1. ホルモン刺激の開始
    ・アドレナリンやグルカゴンなどのホルモンが脂肪細胞のβ受容体に結合
    ・アデニル酸シクラーゼ → cAMP産生 → PKA活性化

  2. 脂肪分解酵素の活性化
    ・PKAにより、ホルモン感受性リパーゼ(HSL)やATGLが活性化
    ・中性脂肪 → 遊離脂肪酸(FFA)+グリセロールに分解

  3. 血中への放出
    ・FFAはアルブミンと結合して血流へ
    ・グリセロールは肝臓で糖新生に利用

  4. 利用
    ・脂肪酸は筋肉や肝臓のミトコンドリアでβ酸化されてATP(エネルギー)を産生

内臓脂肪と皮下脂肪の動員の違い

特徴内臓脂肪皮下脂肪
代謝活性高い低い
動員のされやすさ◎(早い)△(遅い)
インスリン感受性低い高い
血流少ない多い
神経支配交感神経の影響を受けやすい比較的受けにくい

・内臓脂肪はアドレナリンに敏感で、ストレスや運動時に優先的に動員されます。
・皮下脂肪は動員に時間がかかり、長期的な脂肪燃焼で少しずつ減ります。

 

皮下脂肪を効率よく動員・燃焼する方法

皮下脂肪は粘り強く燃やすべき相手ですが、以下の習慣を継続することで確実に減らせます。

  1. 有酸素運動を継続的に行う
    皮下脂肪は長時間の有酸素運動で徐々に燃焼されます。
    ・ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど
    ・脂肪燃焼ゾーン(心拍数最大の60〜70%)を維持
    ・1回30〜60分、週3〜5回が理想
    有酸素運動は皮下脂肪を直接エネルギー源として使う割合が高いです。

  2. 筋トレ+有酸素運動の併用
    ・筋肉量アップ → 基礎代謝UP(脂肪が燃えやすい体に)
    ・筋トレ後のEPOC(運動後過剰酸素消費量)効果により、脂肪燃焼が数時間続く
    ・筋トレ後の有酸素運動で脂肪燃焼効率が高まる

  3. 血糖値を急上昇させない食事
    インスリンを急上昇させない食事管理が大事です。

    それは、インスリンが脂肪分解(リポリシス)を抑制する働きがあるからです。
    ・高GI食品を避ける
    ・低GI・高たんぱく・良質な脂質を意識
    ・食後血糖値の安定が脂肪動員を促進

  4. 空腹時間を活用(断続的断食:インターミッテント・ファスティング)
    ・空腹時はインスリンが下がり、脂肪分解が進む(インスリンが低く、カテコールアミンが働きやすい)
    ・朝食を遅らせるなどの16:8ファスティングも効果的

  5. 自律神経を刺激(交感神経を活性化)する習慣
    ・冷水シャワー、温冷交代浴(ノルアドレナリン放出)
    ・HIIT(高強度インターバルトレーニング)
    ・ストレス管理でコルチゾール過剰を防止(慢性的ストレスは逆に脂肪蓄積を助長)
     
  6.  良質な睡眠を確保
    ・コルチゾールを抑える(睡眠不足はコルチゾール↑ → 脂肪分解↓・蓄積↑)
    ・7〜8時間の深い睡眠が脂肪燃焼に好影響

まとめ

まとめ:皮下脂肪を減らすための戦略

カテゴリ対策
運動有酸素+筋トレ、脂肪燃焼ゾーンで長時間
食事低GI、高タンパク、インスリン抑制
時間管理断食時間の活用(空腹状態での運動も効果的)
自律神経冷刺激、HIIT、ストレス管理
睡眠深い睡眠でホルモンバランスを整える

皮下脂肪は内臓脂肪に比べて減りにくいですが、継続的な運動、正しい食習慣、ホルモンバランスの管理を意識すれば、確実に減らせます。

短期的な効果を求めず、長期的に「脂肪が燃えやすい体質」を育てることが成功のカギです。

気になる方は、自分に合った運動メニューや食事プランから少しずつ取り入れてみましょう!

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