お酒で頭痛が起きる理由|アルコールとDAO酵素の関係
ヒスタミンを知れば、お酒との付き合い方が変わる
「お酒を飲むと必ず頭痛がする」
「少量でも翌日がつらい」
そんな経験はありませんか?
実は、お酒による頭痛や不調は、単なる飲みすぎだけが原因ではありません。
アルコールが体内の「DAO酵素」という重要な酵素の働きを妨げることで、ヒスタミンが蓄積し、さまざまな症状を引き起こしている可能性があります。
今回は、アルコールとDAO酵素の関係、そしてお酒との上手な付き合い方について、科学的根拠をもとに分かりやすく解説します。
目 次

お酒を飲んだ後の頭痛には、主に3つの原因があります。
- アルコールによる脱水
アルコールには利尿作用があり、体内の水分が失われます。
脱水状態になると血液の粘度が上がり、脳への血流が悪化して頭痛を引き起こします。 - アセトアルデヒドの影響
アルコールが肝臓で分解される際に生成されるアセトアルデヒドは、血管を拡張させる作用があり、これが頭痛の原因になります。 - ヒスタミンの蓄積
実はこれが見落とされがちな重要なポイントです。アルコールには二重の作用があります。
・アルコール飲料そのものにヒスタミンが含まれている
・アルコールがDAO酵素の働きを阻害し、ヒスタミンの分解を妨げます。
この結果、体内にヒスタミンが蓄積し、頭痛や吐き気、顔の紅潮などの症状が現れるのです。

DAO酵素(ジアミンオキシダーゼ)は、主に小腸の粘膜細胞で産生され、食事から摂取したヒスタミンを分解する重要な酵素です。
腸粘膜の細胞表面や血液中で働き、体内のヒスタミン濃度を適切に保つ役割を担っています。
アルコールを摂取すると、以下のプロセスでDAO酵素の働きが妨げられます。
| 要因 | 説明 |
|---|---|
| 腸粘膜へのダメージ | アルコールとアセトアルデヒドは腸粘膜を傷つけ、DAO酵素の産生・分泌能力を低下させる |
| マスト細胞の刺激 | アルコールとアセトアルデヒドがマスト細胞を刺激し、ヒスタミン自体の放出を増加させる |
| アセトアルデヒドの影響 | アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドがDAO酵素の活性を低下させる |
つまり、お酒を飲むことで「ヒスタミンが入ってくる、増える」のと同時に「ヒスタミンを分解する力が弱まる」という、ダブルパンチの状態になるのです。
すべてのお酒が同じではありません。
発酵・熟成過程でヒスタミンが生成されるため、種類によって含有量に大きな差があります。
🔸アルコール飲料別ヒスタミン含有量
| お酒の種類 | ヒスタミン含有量 | 注意度 |
|---|---|---|
| 赤ワイン | 60-3,800 μg/L | ★★★ 非常に高い |
| シャンパン・スパークリングワイン | 670-2,000 μg/L | ★★★ 高い |
| ビール(特にエール系) | 21-305 μg/L | ★★☆ 中程度 |
| 白ワイン | 3-120 μg/L | ★☆☆ 比較的低い |
| 日本酒 | 10-50 μg/L | ★☆☆ 比較的低い |
| 焼酎 | 5-20 μg/L | ☆☆☆ 低い |
| ウォッカ・ジン(蒸留酒) | 0-5 μg/L | ☆☆☆ 非常に低い |

二日酔いの症状の多くは、実はヒスタミンの影響である可能性があります。
🔸ヒスタミン蓄積による二日酔い症状
- 頭痛・偏頭痛
- 吐き気・胃のむかつき
- 顔の紅潮・ほてり
- 動悸・頻脈
- 鼻づまり
- 倦怠感・疲労感
- 不安感・イライラ
従来「アセトアルデヒドが原因」とされてきた症状の一部は、実際にはヒスタミンの作用だったという研究結果もあります。
つまり、DAO酵素の働きが良好な人は、同じ量のお酒を飲んでも二日酔いになりにくい可能性があるのです。

以下に当てはまる方は、アルコールによるヒスタミン蓄積の影響を受けやすいといえます。
- もともとDAO酵素の活性が低い
- 慢性的にヒスタミン不耐症の症状がある
- 腸内環境が乱れている(リーキーガット症候群など)
- 抗ヒスタミン薬を常用している
- アジア系の遺伝的背景を持つ(ALDH2遺伝子変異)
- 女性(特に生理前)
- ストレスが多い生活をしている
- 加齢により酵素活性が低下している
「お酒に弱くなった」と感じる場合、実は加齢によるDAO酵素の活性低下が関係しているかもしれません。

完全に禁酒する必要はありません。
以下の対策を取り入れることで、症状を軽減できる可能性があります。
飲む前の対策チェックリスト
- □DAO酵素をサポートするビタミンC、B6、銅を含む食事を摂る
- □空腹状態で飲まない(タンパク質を含む食事を先に)
- □抗ヒスタミン薬を服用している場合は医師に相談
- □体調が悪い日、睡眠不足の日は控える
- □女性は生理前の飲酒を控えめにする
飲んでいる最中の対策チェックリスト
- □お酒と同量の水を飲む(1杯飲んだら水1杯)
- □ヒスタミンの少ないお酒を選ぶ
- □おつまみはDAO酵素をサポートする食材を選ぶ
- □ゆっくり時間をかけて飲む
- □複数種類のお酒を混ぜない
飲んだ後の対策チェックリスト
- □就寝前にコップ2杯以上の水を飲む
- □ビタミンB群のサプリメントを摂取
- □翌朝は抗酸化作用のある果物や野菜を摂る
- □軽い運動やストレッチで血流を促進
- □十分な睡眠を確保する
| 避けるべきお酒(ヒスタミン高含有) | 比較的安全なお酒(ヒスタミン低含有) |
|---|---|
| ❌ 赤ワイン(特に熟成もの、ビオワイン) ❌ シャンパン・スパークリングワイン ❌ クラフトビール・エール系ビール ❌ 長期熟成の日本酒 ❌ リキュール類(果実発酵のもの) | ⭕ 蒸留酒(焼酎、ウォッカ、ジン、ラム) ⭕ 白ワイン(若いヴィンテージ) ⭕ ピルスナー系ビール ⭕ 生酒・フレッシュな日本酒 |
🔸ポイント
発酵・熟成期間が短く、シンプルな製法のお酒ほどヒスタミンは少ない傾向にあります。
ただし、どんなお酒でもアルコール自体がDAO酵素を阻害することは変わりません。量を控えめにすることが最も重要です。

女性の場合、生理周期によってアルコールへの反応が大きく変わります。
| 周期 | アルコールへの反応 |
|---|---|
| 生理前(黄体期) | ・エストロゲンの低下によりDAO酵素の活性が下がる ・ヒスタミンが蓄積しやすくなる ・少量でも頭痛や吐き気が出やすい |
| 生理中 | ・ヒスタミンによる炎症反応が生理痛を悪化させる可能性 ・血流の変化により酔いやすい |
| 生理後(卵胞期) | ・エストロゲンが増加し、DAO酵素の活性が上がる ・比較的アルコールの影響を受けにくい |
生理周期とヒスタミンの関係に関する記事はこちら
「生理周期とヒスタミンの関係 〜エストロゲンとのつながり〜」
生理前の1週間は、特にお酒を控えめにするか、ヒスタミンの少ないお酒を選ぶことをおすすめします。

お酒を減らす、または一時的に断つことで、以下のような変化が期待できます。
| 期間 | 変化・回復 |
|---|---|
| 2週間で実感できる変化 | ・朝の目覚めがスッキリする ・慢性的な疲労感の軽減 ・肌の調子が良くなる ・睡眠の質が向上する |
| 1ヶ月で実感できる変化 | ・頭痛の頻度が減る ・胃腸の調子が改善 ・むくみの軽減 ・体重の減少(個人差あり) |
| 3ヶ月で実感できる変化 | ・DAO酵素の活性が回復 ・ヒスタミン不耐症の症状が軽減 ・腸内環境の改善 ・全身の炎症レベルの低下 |
完全に禁酒する必要はありませんが、週に2〜3日の「休肝日」を設けるだけでも、体は確実に回復していきます。

すべてを我慢する必要はありません。賢く選択することが大切です。
- 量より質を重視する
安価で大量に飲むより、少量でも質の良いお酒を楽しむ - 飲む場面を選ぶ
ストレス解消のためではなく、楽しい場面でのみ飲む - 代替飲料を楽しむ
ノンアルコールビールやモクテル(ノンアルコールカクテル)も充実しています - 自分の体の反応を観察する
飲酒日記をつけて、どのお酒でどんな症状が出るか記録する - 周囲に合わせすぎない
「今日は飲まない」という選択を堂々とする勇気を持つ
お酒は楽しむためのものです。翌日に後悔するような飲み方は、本当の楽しみとは言えません。

当院では、ヒスタミン不耐症やアルコールによる不調に対して、以下のようなアプローチを提供しています。
- 腸内環境の改善サポート
DAO酵素は腸で分泌されるため、腸内環境を整えることが重要です。
当院では、腸の働きを促進する施術や生活指導を行っています。 - 自律神経の調整
自律神経は内臓を制御する神経です。アルコールによる自律神経の乱れを整える整体施術を行います。 - 栄養・生活習慣のアドバイス
DAO酵素をサポートする食事や、効果的なサプリメントの選び方などをアドバイスします。 - デトックスのサポート
肝臓や腎臓の働きを高める施術で、体内の老廃物排出を促進します。
「お酒を飲むと調子が悪くなる」「二日酔いがひどい」といったお悩みがある方は、一度ご相談ください。
体質改善の観点からサポートいたします。
お酒による頭痛や不調は、アルコールがDAO酵素の働きを阻害し、ヒスタミンが蓄積することが大きな原因の一つです。
🔸重要なポイント
- アルコールはDAO酵素の働きを妨げる
- 赤ワインやシャンパンは特にヒスタミンが多い
- 蒸留酒は比較的ヒスタミンが少ない
- 女性は生理周期による影響を考慮する
- 完全禁酒ではなく、賢い選択が大切
お酒との付き合い方を見直すことで、体調が劇的に改善する方も少なくありません。
まずは、自分の体の反応をよく観察し、無理のない範囲で対策を始めてみてください。
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